2011年4月21日木曜日

かさぶた

振り返るにはまだ早い。
分析する事もできないけれど、やっと自分の状態を
ニュートラルに観察できるようになってきた。

危機管理能力が欠けているという事になるかもしれないけど、
この1週間ほどテレビ、インターネットを極力避けてきた。
ソロを踊るにあたり、アウトプットに集中するため、
とにかくインプットを減らしたかったからだ。

震災直後にも思った事だけど、この「情報断ち」は
私にはとても有効だった。
情報に限らないけど、自分に本当に必要なものは何かを知るために、
一度手放してみるというのは大事な事のように思う。
自分とその周りだけを見るようにしてみたら、自分がやるべき事も
前よりクリアに見えるようになってきた。


震災後しばらくは、とにかく色んな思いが交錯して、
それをそのまま溜め込んでおく事ができなかった。
このブログにも思いつくまま色々書き綴った。

今思うと、それは傷口から血が出ているようなもので、
止める方法が分からずにただ血が出てる!と騒いでいたのだ。
その上、傷口をえぐるような出来事が日々起こり続けていた。
血を止める方法を色んな人に尋ねてはそれを他人に伝えたり、
いったいこの傷は何による傷なのか?と調べて回ったり
していたように思う。

血の量に驚いて大怪我したような気持ちになっていたが、
騒ぐのをやめて冷静に見てみたら、私自身についた傷は
たいしたものではなかったみたい。
他にもっと傷ついている人がたくさんいて、その人たちの血を
自分のものだと勘違いしていたのかもしれない。

血が出ている最中はそれを見るだけで冷静さを失っていたけれど、
今はやっと血が止まって傷口がかさぶたになったぐらいかしら。

大した怪我ではなかったけれど、傷跡が残るのか、
それともきれいな肌が再生するのかは、ここしばらくの
過ごし方によるのだと思う。
私は、傷跡を見せながら「こんな事があってね」なんて語る
ようにはなりたくない。
「傷ついたけどこんなにきれいになったよ」と言いたい。

まだ言葉にはならないけれど、自分のやるべきこと、
向かうところはだいぶ見えてきた。
しばらくはこのままインプットを制限しながら自分にとっての
必要十分条件を探ってみようと思う。




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