2011年5月25日水曜日

Road to 免許再取得

今年の1月、無免許運転で検挙されました。

赤信号ぎりぎりで左折して、横断歩道を渡り始めている歩行者の前を
通り過ぎてしまい、「歩行者妨害」として白バイに止められたのです。
「免許証見せて下さい」と言われて素直に出したところ、
おまわりさんがフリーズしました。
「今年って平成何年でしたっけ?」
「23年になったところです。」
「あなたの免許、有効期限平成22年の4月ですよ…?」

二人して大慌て、その場で車を押さえられ、これ以上1mたりとも
運転してはならぬ、と言い渡されました。
(でもね、おまわりさんいい人で、「仕事行かないと!」と
大騒ぎする私に「覆面パトカーで送りましょうか?」と申し出て
くれました。丁重にお断りしてしまったのが悔やまれます)

1月の時点ですでに2011年の最大のびっくりでした。
(3月にもっとびっくりする事が起きるとは思いませんでした)

3年前に引っ越した時に、免許証の住所変更をしていなかったのです。
それで更新のお知らせが届かなかったのですね。
俗に言ううっかり失効というやつで、この時点ですでに
更新の時期を9ヶ月過ぎてました。
ゴールド免許で更新期間が5年と長かったのが逆にあだになりました。

無免許運転は罪が重く、罰金にすると20〜30万円というヘビーさです。
夫に土下座しました。
結局、そこまでの罪には値しないという事で不起訴になりました。
土下座はいりませんでした。

それはそれで安心したのですが、どのみち免許は取り直しです。
そこからはや4ヶ月、本日やっと再取得できました。

学科、技能ともにまさかの一発合格だったので、
費用も期間も覚悟したより少なくて済みました。
「うっかり失効界のエリート」と呼んで頂きたい。


という訳で、うっかりエリートの私は今日から晴れて免許所得者ですが、
今後1年は初心運転者になるので、懐かしの若葉マークをつけて運転です。
この1年の間に違反が重なると、再試験になるらしいです。
気を付けないと!



さて、調べに調べ、可能なかぎりで最短、最安を目指した
私の免許再取得への道のりを記しておきます。
うっかり仲間の参考になれば幸いです。


まずは費用について。


試験は全て一回で通ったとして、手続きなどにかかる費用は
トータルで2万円ちょっと。

あとは教習にかかる費用ですが、学科の勉強から全て面倒見てくれる
ところだと20万円とか、運転技術だけなら5万円とかまちまちです。
もちろん、全部自力でやれば0円ですが、これはなかなか難しいんじゃ
ないかと思います。


学科試験は受け直すたびに2,400円(?)、技能試験は4,400円ですが、
技能試験を練習だと割りきってしまえば教習を受けるより安いです。
でも、平日の1日2回しか試験がないので、なっかなか予約が
取れないし、試験官もそこまで丁寧に教えてくれる訳ではありません。

私は5月中には免許が欲しかったので、多少お金がかかっても、
短期間で確実に運転をマスターするほうを選びました。


学科の勉強には試験場で売っている720円の問題集と、
iPod touchの350円のアプリを買いました。
運転の教習は単発で受けて、路上2時間で16,800円、コース内の教習に
1時間で10,000円、トータルで27,870円でした。


試験は一回で合格だったので、免許の取得にかかった費用は、
試験場までの交通費をいれてちょうど5万円ぐらいでした。
7万円まで、と思っていたので2万円浮きました。うふ。


さて、実際の流れです。

免許の期限が切れてから半年以内なら本免許の取得もできたみたい
ですが、私の場合、半年〜1年の間だったので、仮免許からの
スタートになりました。

----------再取得までの流れ------------

1. 試験場で適性検査(目の検査)

2. 仮免許発行

ここまでは1日です。
こっからが大変です。
仮免許の有効期限は半年なので、その期間内に技能試験まで
終わらせないといけません。

3. 路上で練習 10時間以上

4. 適性検査(目の検査アゲイン)

5. 学科試験 半日(午前 or 午後)
100点満点中90点以上で合格

6. 技能試験 半日(午前 or 午後)
持ち点100点スタートの減点方式。

7. 取得時講習 1日(7時間)

8. 免許証発行 半日(午前 or 午後)

※この期間をもう少し短くする裏技(?)については後記。
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以下、それぞれについて詳しく。


3. 路上練習について

普通免許取得3年以上の人を助手席に乗せて、10項目について
最低5日間、10時間以上練習し、決められた用紙に記録します。
この用紙が埋まっていないと学科が受けられません。
埋まっていても10時間に満たないのもダメです。

ここでする練習とは、運転の技術ではありません。
法規走行ができるか、という事です。
私みたいにそれまで日常的に運転していた人ほど癖がついていて
難しいと思います。
「徐行」って、時速何キロの事だと思いますか?
20kmぐらいをイメージする人が多いと思いますが、時速10km以下です。
交差点内はこの速度で曲がらないといけないのです。
わかっちゃいても、的確に加速/減速するのはなかなか難しいです。

他にも色々あって自力では厳しいと思ったので、民間のドライビング
スクールで2時間の路上教習と、試験場のコースを使った1時間の
教習を受けました。

ちなみに路上はキキドライビングスクールさん
試験コースはオーケードライビングスクールさんにお願いしました。

ある程度運転経験のある人なら単発教習で運転を見てもらい、
ポイントを押さえればあとは自分で練習するだけでOKだと思います。
路上は実際の試験ルートを、試験場も実際のコースを走ったのは
私には良かったです。

私はウインカーを出すと同時に車線変更を始める癖があり、
ミラー→ウインカー→死角を目視→ハンドル切る
という流れを体で覚えるまで何度も何度も練習しました。


5. 学科試験
私の場合、ここに一番時間がかかりました。
間に震災があって勉強どころじゃなかったのもありますけど。

…ロープで故障車をけん引する際、その間は5m以内にし、
0.3平方メートル以上の赤い布をつけなければならない。◯か×か。
…総排気量660cc以下の車に積んでも良い荷物の高さは、
地面から3.8mである。◯か×か。

んなもん知るかーっ!と叫びたい気持ちに何度もなりましたが、
問題集を繰り返し問いていくと意外に覚えられるものでした。
90点取れるようになったぐらいから楽しくなってきたのです。
試験場で700円で買った問題集と、iPod touchの350円のアプリで
95点以上取れるようになるまで何度も解きました。

ちなみに1問目も2問目も×です。0.3平方メートル以上の「白い」布で、
総排気量660cc以下なら地上から2.5mです。
今なら第一種免許の9種類とかもすらすら言えるんですけど、
これ何かの役に立ちませんかしら?

結果、一発合格でした。イエイ!

合格するとその後に手続きの説明があり、技能試験の予約をします。
私の場合、学科が5月6日で、一番近い予約可能日が19日でした。
GWあけで余計混んでたのかも知れません。


6. 技能試験
言うまでもなく、再所得までの道のりの最難関です。
私が調べまくったどのサイトを見ても、
「1回で受からないのは当たり前」
「1回目は試験に慣れるためだと思え」
というような事が書いてありました。
ダメもとで受けに行きましたが、前日は不安で、深夜まで何回も
「ミラー!ウインカー!目視!ハンドル!」してました。


技能試験は持ち点100点スタートの減点方式です。
5点、10点、20点の減点があり、70点を切ったら不合格。
危険行為はその場で試験中止です。
試験内容は、
1. 路上を試験官の指示通りに走る。(課題経路)
2. 渡された地図のスタート地点からゴール地点まで、
自分でルートを決めてその通りに走る(自主経路)
3. 路上を終えた時点で70点以上の人のみ、
試験場内で縦列駐車 or 方向転換

私が試験を受けた日は、MT車2台、AT車3台の計5台、
それぞれ4人ずつの計20人が試験を受けました。
私は運がいいのか悪いのか、1号車の1番でした。
試験官にもよるのかも知れませんが、制限速度50kmの
道路に入ったとき、ビクビクと30kmぐらいで走っていたら、
「ここはすーっと加速しましょう」と少しアドバイスを
くれました。他には自主経路のゴール地点を通り過ぎてしまい、
「ゴール過ぎてますよ」と言われたぐらいで、特に何も
言われませんでした。

同じ車に乗った他の3人は男性でしたが、一人は課題経路の
途中で車を止めるように言われ、試験中止になっていました。
私から見ても明らかに駐車車両との側方間隔が狭く、
通り過ぎる時のスピードも早かったです。
試験官が2回程注意しましたが、その後もあまり変わらず、
補助ブレーキを使ったとのことで試験中止でした。
彼は多分、教習を受けずに試験に臨んだと思われます。
法規走行を練習してきた人とそうでない人には明らかな
違いがあります。

4人目の男性も路上が終わった段階で不合格でしたが、
この人が運転してる時、私は緊張が溶けたのと寝不足で、
後部座席でうっかり寝てしまったため、何が悪かったのか
よく分かりませんでした。

試験場に帰って来ると、私ともう一人の男性の名前が先に呼ばれ、
「これよりコース内の試験に移ります。」と言われました。
36年生きて来た中で最大の「安堵のため息」を吐いた気がします。

不合格の人は一旦建物内に呼ばれ、何が悪かったのか試験官から
簡単なアドバイスがあります。
この後試験が続く私たちはしばらく外で待っていました。
私が見た限り、待っていたのは4〜5人でした。
本免技能試験の合格率は2割と聞きましたが、どうやら本当みたいです。


コース内の試験は、縦列駐車か方向転換です。
試験官にその場で指示されます。


路上がOKだった人はコース内もだいたいOKなんでは
ないでしょうか。受験者の私たちも試験官も、路上よりも
ずっとリラックスしていたように思います。

方向転換は車庫入れみたいなものなので、正直楽勝です。
縦列駐車は普段全然やらないので、何度もシミュレーションしておきました。
教習所時代にやった、「何番目のポールが後ろの窓にみえたら
ハンドル切って…」ってやつです。

私は方向転換でした。ラッキー!
コース内だから誰もいないに決まってるんだけど、一応方向転換する
スペースを通り過ぎる時に一旦停止して安全確認します。
あとは目視しっかりしながらやれば特に難しい事はないです。


で、結果まさかの一発合格でした。

一応試験官に「私の運転で気になったところはありますか?」
と聞きましたが、「いや、良かったですよ。右左折の時の
目視のタイミングがちょっと遅いので、巻き込みには
じゅうぶん注意してくださいね。」との事でした。


試験場にいる人たちは基本的に皆警察官なので、
妙に体格が良くて声が大きく、眼光もするどいです。
きりっとしてるのでちょっと怖い感じもします。
でもね、今回の試験を通じてよく分かったのですが、
皆さん「そう簡単に合格させないぜ」とかは全然思ってません。
とにかく「安全運転」をして欲しいと思っているのです。
確かに、皆が法規走行していたら交通事故はめっきり減ります。
間違いないです。
試験の為にルールはたくさん覚えなくてはいけないけど、
基本は「安全運転」です。
私の感覚では、マニュアル通り運転するというよりも、
どうしたら危なくないか、という事を考えながら運転していれば
おのずと試験も通るのではないかと思います。
試験官も、事前の教習で聞いていた程、マニュアル一辺倒の
採点をしているようには思えませんでした。


やったー!これで免許だーーーーー!!

という訳にはいかないんですね。
技能試験に合格したら、そのまま試験場の窓口で
「取得時講習」の予約をします。
これは指定の教習所で受けるので、渡されたリストの中から
好きな教習所を選び、自分で電話して予約します。
どこで受けても同じ内容、金額です。13,400円。
何故かこの講習料金はこの場で支払います。
なので、技能試験を受ける日には13,400円持って行きましょう。
じゃないと、お金を払うためだけにもう一度試験場に
行かないといけなくなります。
お金を払うと書類がもらえるので、それを持って講習を受けに行きます。

私が最初に電話した最も近い教習所は、講習の空きが2週間後でした。
そのぐらい待つと色んなサイトに書いてあったので、そんなもんかと
思って電話を切ったところ、同じ車で試験を受けた方が
「もっと早く受けられる所があるはずだから、片っぱしから
電話しろ」と教えてくれました。
確かに、5日後に受けられるところがありました。

この講習は、1時間の休憩を挟んで8時間かかります。
私が行った教習所では9時〜17時だったので、講習を受けた
その日に免許の交付は受けられません。試験場は15時で
しまっちゃうので。


※ここで、上に書いた裏技です。

私は知らなかったのでできなかったのですが、この「取得時講習」、
実は学科試験の前に受講できるのです。
内容は全く同じだけど、名称の違う「特定教習」というものが
あるのです。どの教習所でもやってる訳ではありませんが、
「再取得 特定講習」で検索したらすぐ出てきます。

これを受けた状態で技能試験に合格すると、即日免許が発行されます。
「片っ端から電話しろ」と教えてくれた男性はすでに受講済み
だったので、その場で免許の交付手続きをしていました。

私もこの「特定講習」の事は調べて知っていたのですが、
電話して聞いたところ、学科試験に合格する前でないと
受講できないそうなのです。
知った時はすでに学科に受かっていたのでダメでした。
なんで!?と思うけど、そうらしいのです。
なので、理想的な流れは

3. 路上で練習 10時間以上
4. 特定講習 1日(7時間)
5. 適性検査(目の検査アゲイン)
↓同じ日に
6. 学科試験 半日(午前 or 午後)
7. 技能試験 半日(午前 or 午後)
↓同じ日に
8. 免許証発行

となります。

どのみち、仮免許取得から学科試験までは、路上練習や
学科の勉強のためにある程度の日数が必要です。
その間に講習を受けておけば、5日〜1週間は取得が早くなるし、
試験場に足を運ぶ回数も減ります。
これは先に知っておきたかった!
知らない人に教えてあげたい!

裏技終わり。


もとに戻って
7. 取得時講習
予約を取った教習所で
・危険予測しながら路上を走る
渡された地図を見ながら危ないと思うところをチェックしていく
・危険予測についてディスカッション
・高速道路、自動車専用道路について座学
・高速教習(シミュレーター)
・応急救護 座学&実技
↑二輪の免許を持っている人や、救護の資格を持っている人は免除

応急救護がなかなか為になりました。
人工呼吸の仕方、心肺蘇生法、AEDの使い方など、
覚えておいて損のない事ばかりでした。
あとは…眠かったです。
座学の先生が語尾にやたら「ね」がつくので、思わず数えました。
45分ぐらいの間に432回でした。

同じ講習を受けていたのは私の他二人でしたが、
一人の方は4回目で実技に合格したそうです。
年に5〜6回しか運転しないと言っていたので、
そんなものなのかな?
うっかり仲間がどのぐらいで再取得にこぎつけるのかは
よく分かりません。これはほんとに人それぞれなんじゃないかなぁ。

で、講習を受けたという証明書をもらって、後日試験場に行くと、
免許証の発行手数料2,100円を払って1時間程待つと免許証がもらえます。
初心者なのでグリーンの帯で期限は3年です。でも嬉しい!


10数年前に初めて免許を取った時は、マニュアル車でした。
その当時はAT限定なんて女子供の取るものさ、みたいな風潮があり、
父にも兄にも反対されたため、半泣きでMTで取ったのです。
その頃は免許の区分も違ったため、普通免許で8tまでの中型車が
運転できました。

今回取りなおした事で、マニュアル車は運転できなくなり、
運転できるのも2tまでになり、さらに「眼鏡等」の制限がつきました。
あんなに頑張ったのに、と寂しい思いもしなくはないですが、
いっぱい勉強して覚えた事もたくさんあるので、損ではなかったと
思います。
試験場や講習の場所で、待ち時間にうっかり仲間たちと色々
話したのも楽しかったです。

いやー、しかし長かった!
おつかれ!あたし!


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