2012年10月22日月曜日

いきなり壁

来年、ソロで公演する事に決めました。

心の底にふわふわと埃のように漂ってたやりたい気持ちとかイメージとかがだんだん蓄積して凝縮してきて、ある日、パソコン作業から逃げ出したくてリビングで踊ってた時にいきなりそれら全てがギュギュッと固まってコロリと塊になって転げ出ました。

でちったからには仕方がないのでやる、やるんだけども、これを実現する事を考えると、まずお金がかかる事は間違いない。
会場というかパフォーマンススペースを一から作る事になるからです。

んー、と思って信頼のテクニカルスタッフさんにちらと聞いてみました。
「こんな事ってできますかしら?」と。
返事は予想通り、「お金かかるよ」と。
ですよねー。

でも、やりたい。

では、と助成金を取れるかどうか調べてみたら、申し込めそうなものがいくつか。
でも、申し込むには会場やら日時やらが決まってないといけない(らしい)。


じゃあまずは会場決めましょう。

という事で、この1週間、調べに調べまくっています。

冒頭で「公演」と言ったけども、「公演」という単語が全然全くしっくりこない。
劇場でやる事はほぼ考えられない。
外せない条件がいくつかあるけど、ステージと客席があるっていう時点でまず無理。


そして、ここでやりたい!という場所を見つけたけれど、高い。もんのすごく高い。
して、パフォーマンスの為の場所ではないので色々ハードルも高い。
ここに決定してから助成金申請して、ダメだったら借金まみれ。リスクも高い。
懐かしの3K。

むむむ…。


もう少しハードル低いところであたってみましょうと、あるギャラリーに電話を入れたらたまたまオーナーさんが電話に出られた。ちょこっとお話をしたら過去の経験からダンスパフォーマンスにはあまり貸したくないとのこと。

むむむむ…。

まあとりあえずお話聞くだけでも、今日か明日なら内見もできますし、との事だったので早速その日に伺った。

演劇の方々が公演で使う事がよくあるそうだけど、最近の流行?みんなでダンスするシーンが必ず入っていると。その足音が下に響くのだそうです。ダンサーじゃないので床へのタッチが硬いと。そして、ギャラリーという開かれた場所でやるのに、仕込みやリハやらの時間はドアを閉め切って、たまたまふらっと通りがかった人に対して扉を開かない。じゃあなんでギャラリーでやるんだよ?といつも疑問に思っていたそうです。仕込みやリハという舞台人なら「裏」と思ってしまうところに面白みを感じる人だっている。別の展示を見に来た人を取っ捕まえて、夜の公演見に来て下さい!って言えばいいのに、って。

そして逆に、そこで展示をする若いアーティスト達は、たまたま通りかかる人を待つばかりで、自分達でお客さんを呼ばない。ただそこに作品があるだけで人を惹き付ける力を持ったものなんて、ほんとにほんとに一握り、滅多にお目にかかるもんじゃない。たくさんの人に見てもらって感想聞いて、色んな人の目を通して自分の作品を見る事が展示の意義だと。自分で失敗作だと思ってるものだって色々並べておけばいいと。


んー、非常にためになるお話で、妄想がさらに膨らみました。


そして、「で、あなたはどんな事がやりたいの?」と言われて、今考えている事をお話すると、にやっと笑って「面白い!」と言って下さいました。そういう事ならお貸ししてもいいでしょうと。

ほーーーっ。


とりあえず、やらしてもらえそうなところ(そしてそれほど高くない)が一つ見つかった。あー良かった!もうここに決めちゃおうかしら!となりそうになったけど、心を落ち着けて内見をさせてもらった。

悪くない。悪くはない。
いや、いいところもたくさんある。

だけど、「ピン!」が来なかった。
そして、ちょっと、ほんのちょっとイメージしているより狭い。

それがただの贅沢なのかなんなのかまだ分からないけど、このソロ○○(公演って言いたくない)をやるに向けて、一つ心に決めている事がある。当たり前の事だけど、妥協しないって事。心に引っかかった小さな違和感を無視しない事。「まいっかー」が口ぐせの私にはこれがとても難しい。


お金もない、才能もない、実績もない、あるのは妄想だけ、っていうこの状態で妥協せずにどこまでやれるのか、そもそもほんとにやれるのか!?とすでに頭を抱えたい状態だけど、なんかこれが出来なかったら私生きてる意味がない、と思うのです。

時間はある、と言いたいけれど、それもやっぱりない。
いつかやろうと思ってたって、「いつか」なんて言ってる間はやりゃあしない。それは自分でよく分かってます。だから、日時だけ決めました。何の根拠もないけど、助成金申請するのに書かなきゃいけなかったから。
2013年5月23日〜26日のうちの何日か。
随分先のようだけど、3月末ぐらいまでなんじゃかんじゃしてるので、私としてはこれがギリギリできる日程。それより前だと「妥協」がちらつくし、それより後だと「まだ先ねー」とひよってしまう。


ああ、こう書いておいてもうなんかうへーってなるけど、実現できたら絶対面白いはずなんです。少なくともあたしは見てみたい。
これを最後に表現活動する意欲も気力もなくなったとしても構わない。
そんぐらいの気持ちでやってみます。


まずは会場探し…。
調べものと下見巡りの旅がしばらく続きそうです。





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